SMの4ドアセダン

高級スポーツカーメーカーとして知られるマセラティ社は、1960年代から1970年中頃にかけてシトロエンの傘下にあり、それはシトロエンがプジョーに買収されるまで続きました。

この時代のシトロエンとして最も代表的なモデルがSMとCXで、先行するSMのフロントに積まれたエンジンはマセラティの新設計による2.7L-V6、排ガス規制の厳しかったアメリカ向けに3.0L版も作られました。
それをマセラティ側に載せたモデルがミッドシップのメラク、一方、当時のフラッグシップであったカムシン(5L-V8)にはシトロエンのハイドロニューマティック・サスペンションとセルフセンタリングが装着され、私は幸運なことに実際に運転した経験があります。
当時は個人的に、ライバルのフェラーリ・デイトナよりカムシンのほうがはるかにシャープでカッコいいと思っていましたが、実物はというと、獰猛な5Lエンジンはドロドロと唸り声をあげ車体は小刻みに振動しているのに、乗り心地はハイドロそのものでぷかんと水に浮いているようだし、ハンドリングときたら危険なほどクイックな上にセルフセンタリング付きで、交差点ひとつ曲がるにもドキドキでした。
バランスもへったくれもない、今ではおよそ考えられない破天荒というか、冗談みたいな車でした。

注)マセラティ・カムシン 写真はネットより拝借しました。

それ以外にもうひとつ忘れられた貴重モデルとして、マセラティの4ドア高級セダンであるクアトロポルテの二代目がこの時期に開発され、これもハイドロを持つ車だったようですが、折悪しくオイルショックで販売は頓挫、デリバリーされた台数は1974年から4年間でわずか13台!という、激レア車というよりは幻と言っていいようなモデル。
現存して走行可能な個体は4台だったところ、2017年、スペインの倉庫からもう1台が発見され、それが雑誌《Octane オクタン》に記事として掲載されていたので即購入。記事によればクアトロポルテIIはガンディーニのボディを纏っているものの、中身はリアのトレッドを広げただけのシトロエンSMそのもので、マセラティ初のFF車だったとか。フロントもSMと同じく6灯式ヘッドライトで、ホイールキャップはDSのものではないかと思われます。

プレーンな4ドアボディは、全体のフォルム、窓枠の処理や造形などデザインテイストが当時カー・オブ・ザ・イヤーを獲得して注目の高かったアウディ初代80に通じる、1970年代の美意識を随所に感じるもの。
おおらかで夢のあった時代の遺品とでもいうべき車ですね。

車高が落ちてペタンコになった様子は、走ることを拒否するハイドロ車の姿で、我々には見慣れた光景。

新ステッカー

ずいぶん久しぶりに新しいクラブステッカーを作りました。

サイズ:120mm☓24mm とやや小ぶりにしました。

お茶会のときにお持ちしますが、お茶会参加予定の立たない方や、トリコロールデイなどでもっとはやく欲しいという方は、
▲お名前 ▲ご住所 ▲電話番号 ▲必要枚数(できれば5枚以内)を
milou526@yahoo.co.jp までお知らせくだされば郵送致します。

※クラブの会計の許可を得て制作しましたので、無料でお渡しお送りします。


実物をリアウインドウに貼ってみたところ。


原案

バッテリー突然死

シトロエンネタではありませんが、ゴルフのバッテリーが突然死しました。

前日まで何の問題もなく走っていたのに、次の日の夜、出かけるためエンジンを掛けようとしたところ、まったくの無反応。警告灯も、ルームランプも、リモコンキーもずべてダメで、一晩のうちに車が死んでしまったかのようでした。

昔なら「カチン」ぐらいはいったものですが、現代のそれは徹底していて、バッテリーごと消えてなくなってしまったように完璧に無反応。
積載車でディーラーに運ぶということも考えましたが、この状態ではパーキングブレーキも電気式なので解除できず、ギアもなにもかもがロックされており、これでは車を1cmたりとも動かすことはできません。
テールゲートさえ電気式らしく開けることができず、あらゆるものが電気で制御されている現代の車の怖さをしみじみ思い知らされました。

ただちに新しいバッテリーを手配すべく、パソコンやら電話やらで、その夜はあっという間に数時間を費やしましたが、ちょうど金曜の夜で土日を挟むため、状況はなかり厳しいものでした。
そんな中、安くて高評価のアトラス製バッテリーのサプライヤーが「福岡市内にあり」、土曜というのに電話したら「出た」し、価格はネット平均より「安く」、在庫も「ある」、店頭販売も「できる」というので、地獄に仏とはこのことかと感激に打ち震えてすっ飛んで行きました。

5つの幸運が重なったこと、バッテリー突然死の恐ろしさを味わったおかげですっかり怖くなり、この際というわけでもう1台の車用まで購入してしまいました。

アイドリングストップ車に対応のAGM/EFGバッテリーは、従来のものより高額でディーラーでは5万とか7万とか、聞いただけで卒倒しそうな金額をいわれますが、今回はゴルフ用とさらに大型のもの2つ合わせて35000円からちょっとお釣りがくるほどの望外の低価格でゲット出来ました。
とんだバッテリー狂騒曲でしたが、最後は思いの外はやく解決できました。

https://www.orientalbattery.com

新社屋が続々

このところ福岡は輸入車ディーラーの建設ラッシュのようです。

国道3号線を空港から北方向へ走っていると、新たにランボルギーニの店が建設中なのを発見。
すでにランボルギーニ福岡というのがあるのですが、そういえば最近街中でもちょくちょくこの猛牛を見かけるし、販売は好調で規模拡大ということなのか。

それでなくても、付近にはマクラーレンとアストンのやけに大きなディーラーがあったりで、店舗規模でもイタリア勢は負けてはいられないと攻勢をかけているということか?

大きなディーラーといえば、今年オープンしたプジョー/シトロエン系の新ディーラーもショールームは国内最大規模らしく、そこからやや南に下ったところには、これまた大きなマセラーティの新社屋が建設中。

スーパーカーの世界でも、福岡規模の都市にあんな大きな社屋がどんどんできるなんて、やっていけるのかと首を傾げますが、ともかくかつてないほどの勢いなのは確かで、世は好景気ということ?

ま、そんなものは関係ないし実はどうでもいいんですが、車関連の景気がいいのなら、せめて良心的なフランス車の専門ショップみたいなものができて、我々のオアシスになってほしいもの。
歴代のハイドロを知り尽くしたベテランメカニックがいて、いろいろなノウハウがあり、込み入った高度な修理なども可能な、そんなショップができてくれないか…というのが切なる希望。

でもそれはある意味、自動車文化の深いところに根のはった土壌がなくてはならないものだったりして、スーパーカーのディーラーを作るよりもハードルが高いことかもしれませんね。

この暑い中、出かけたついでに奮起して写真を撮ってきました。

新社屋建設中のランボルギーニ(左)とマセラーティ(右)は、それぞれ結構なサイズでびっくり。

(左)ほとんどひと気のないマクラーレンとアストンマーティンのディーラー。
(右)以前からあるランボルギーニ福岡。


棟続きでDS/シトロエン/プジョーが三軒長屋のように並んだ新ディーラーが今年オープン。


…と、ご近所の異変に刺激を受けたのか、どう見ても拡張工事をやっているように思えてしまったルノー福岡。
工事現場のド真ん中にしれっと置かれたキャプチャーは何か意味があるのか…。

 

9月のお茶会変更

8月のお茶会は、ひさびさにaiharaさんが遠路参加されて、総勢8名による楽しいひとときでした。

その席で話題に上っていたのが翌月、久住高原でおこなわれるトリコロールデイで、開催日は9月9日とのこと。

何人かの方がトリコロールデイ参加も検討しておられる様子でしたが、9月お茶会は第2土曜の8日ということになり、そうなると2日続きとなる方には大変なので、
CCQお茶会は9月のみ第3土曜である9月15日(場所と時間はいつも通り)とすることになりました。

よろしくお願い致します。

カーグラ9月号は

最新のカーグラ(9月号)はフランス車のページが30ページにもわたっています。

そのうち12ページがプジョーの508とRifterに関する記事で、残りはすべてシトロエン。
しかも新型に関するものではなく、まずは「シトロエンのデザインに見るバロック様式」というもので、デビュー時のDSから、いろいろなアングルの写真で、AMI6、2CV、VISA、DS21、ID19、CX、SM、C6、XM、M35、AMI8などが登場。

さらには新車で買える2CVのこと、前後にエンジンを積んだ2CV 4☓4サハラ、Hトラックの妹 タイプG物語と続きます。
さらにさらに、付録として「DSの華麗なる世界」という小冊子がついていて、こちらにはDS7クロスバックの試乗記から、未来のコンセプトカーまでと、とにかくシトロエンずくしでした。

今回でDS21の短期テストも特段の事件もないまま最終回を迎え、無事に返却されたようです。
このDS21には500ccの溶接型スフェアが装着されていたようですが、途中からDS本来の土星玉とよばれる700ccのものに換装され、乗り心地は一気にフワッフワッの「雲のような、マシュマロのような乗り心地」になったとあり、やはりスフェアの容量は、乗り心地にとって圧倒的な影響があるようです。

CGを購入されない方も、ちょっと立ち読みされてはどうでしょう?

コードレス

この投稿欄へduca900C5さんが書かれている、コードレスのエアコンプレッサーを購入しました。

同氏はお茶会でも話題にされていたので、へーとは思ったものの、オススメの黄色いマシンは価格も2万円ほどとそれなりだったので、即購入とはなりませんでした。

しかし、我が家のガレージは壁との距離も狭く作業スペースの余裕が少ないので、シガーライターから電源を取るタイプのエアコンプレッサー使用は大変で、コードレス型のエアコンプレッサーがあればいいなぁ…という思いが強まりました。

しかも価格はこの数ヶ月で少し安くなっているようで、バッテリー容量が2000mAhのタイプなら1万円を切るまでになっていることがわかり、ならばとアマゾンから購入。

はじめにフル充電してさっそく使ってみたところ、快適にエアの充填ができました。
コードの取り回しなどがないのは予想以上に楽で、パワーもあるのかこれまでより早くなったし、さらに便利なのははじめに空気圧を設定するので自動停止してくれ、これも大いに助かります。

まだ数回使っただけですが、ちょっと空気圧が減ったぶんの補充程度ではバッテリーの消耗もさほどでもなく、これで充分だと思います。

お陰様でいいものを教えていただきました。


左)真ん中のボタンで電源ON/OFFと単位の切り替えが4種おこなえ、左右のボタンで希望空気圧を設定するだけ。
右)さっそく使ってみました。ガレージの守護神、ビバンダムが見守っているというアホな光景。

もしやご近所?

この半年ぐらいだと思いますが、自宅の近くで、何度か黒っぽいCXとすれ違うことがありました。
いつも夜で、一瞬のことなので、はじめは今もCXをお持ちのKさんでは?と思いましたがご本人に確認すると「違う」とのこと。

つい先日も自宅からすぐのところで信号待ちをしていると、目の前を右から左にCXがスーッと走っていき、あまりに狭いエリアでこう何度も遭遇するということは、近くに棲む車ではないかと思ってしまいます。

青信号に変わりとりあえずそちらへ向かってみると、幸い先の交差点で右折のウインカーを出しているCXのうしろにつくことができ、しばらく後ろを走りました。
夜なので、色はなかなか確認しづらかったのですが、たぶん黒だと思われ、バンパー形状からSerie2のCXと判明。

しばらく直進したあと、また交差店を右折し、さらに進んで住宅街の中をまたも右折、ここまではついて行きましたが、さらに細い道へと4回目の右折となったので、これ以上はさすがにまずい気がして追尾をやめました。

なんとなく感じたのは、ただ近場をクルクルまわっているような気配。
夜の走りやすい時間帯に、楽しみか、車を動かすためのドライブという感じで、こういう方と車が身近にいるとなれば、なんとかお近づきになりたいものです。

またご縁があればいいのですが。


※写真は筆者が1990年前後に乗っていたCXのSerie2 25GTi

新型C3試乗

新型C3を運転する機会がありました。

あくまで個人的な感想ですが、新しい時代のシトロエンらしさはどういうものかと期待していましたが、私のセンサーが鈍いこともあってか、それらしきものはあまり感じることなく、これがこれからのシトロエンの目指す方向なのかと思うといささか面食らいました。

外観はフレンチ・カジュアルと思わせるキュートさがあるのに、いざ運転してみるとドライに割り切った今どきのフツーの車という点ばかりが目にき、肩透かしを食ったというのが正直なところ。

従来のシトロエンには、全車に共通して流れるこのメーカーの独自の設計思想があり、それに触れることに喜びを感じていたものですが、新しいC3は専らグローバルな国際基準に沿って作られたコンパクトカーのひとつのようで、誤解を恐れずにいうとむしろヴィッツやフィットやスイフトに近い気がしました。
そのぶん、故障などの信頼性は抜群に高いのでしょう。

コストは極限まで切り詰められ、エンジンやミッションのチープな感触がもろに伝わってくるあたりは、これまで別の車で経験した記憶があり、ついにその波がシトロエンにも打ち付けてきたのかと思うと、時代の厳しさを感じずにはいられません。

もちろんチープはチープでいいわけですが、シトロエンが伝統的に大事にしていたもの、すなわち作る側の文化とか、常識にとらわれない発想、車と人の間にある温かな関係性などが(私には)どうも伝わってこない。

それらはシトロエンを市場で孤立させる要因と判断され、意図的かつ容赦なく排除されたのかもしれない。
まるでメーカーが躍起になって過去を自己否定しているみたいで、そこが悲しくもあり、かつ我々はその否定されている部分に価値を見出し惚れ込んでいたとしたら、なんという皮肉。

たまたまC3ひとつに乗ったからといって、全部がわかったというつもりはないし、DS7なら様子もずいぶん違うのかもしれないけれど、その会社の製品づくりの根本とか本質みたいなものはベーシックなものに出るというのが私の持論。

このぶんでは搭載が期待されるPHCも、小手先の演出のためのフェイク的小道具では?という気さえしてきます。

雑誌の記事などは、事実を書いて不都合となることを恐れて、当り障りのない褒め調子できれいにまとめる傾向が強く、もはや信頼に値しません。
なので、メディアには頼らず、車は自分でハンドルを握ってみなくちゃわからない時代になったことも併せて感じました。
アテになるのは車のわかる人の忌憚のない意見と、最終的には自分の感性だけ。

もちろん私ごときの短時間でのチェックでは、見落としや勘違いも多いと思われるので、他の方のご意見もぜひ伺いたいところです。

危険物騒動!

『公園に「手投げ弾」自衛隊出動、実は仏車の部品』
〜これはニュースのタイトルというか見出しの文言です。

ネットニュースのYOMIURI ONLINEによると、6月5日の朝、石川県のとある市の公園内のゴミ置き場で、回収業者が「手投げ弾のような不審物3個」を見つけたことで大騒ぎになったとか。


※周辺は緊張感が漂っています。ネットより写真をお借りしました。

すぐに警察に連絡、ついには自衛隊まで出動する騒ぎになり、周辺道路は通行止め、住民には避難の呼びかけまでされたということですが、果たしてその正体は不燃物として廃棄されたシトロエンのスフェア。
いつかこういうことがあるのではと思わなくもありませんでしたが、やはり…。

「自衛隊に協力を要請して不審物を確認したところ、仏車自動車大手PSAグループのシトロエンの車に使われるアキュームレーターと呼ばれる部品と判明した」「最初はわからなくて怖かった。本当に人騒がせなゴミだったけど、いい教訓になった。」と書かれていて、4時間にもおよぶ騒ぎだったようです。

当事者の皆さんは大変だったでしょうから笑っちゃいけないかもしれませんが、長いことスフェアと付き合ってきた我々からすれば、どうにもおかしくて、自然に身体が小刻みに揺れてくるようなニュースでした。


※捨てられていたスフェア。ネットより写真をお借りしました。

色、大きさ、形、重さ、いずれをとっても「いかにもそれらしき」もので、誤解されるのも頷けますし、ちょっと錆びているあたりがますます危険物としてのリアリティを増していますね。