重量差

先にご紹介したカーグラ3月号には他にも興味深い記述がありました。
「定番を考える」という数種の比較テストで、スポーツカーではアルピーヌのA110Sとポルシェのケイマンが採り上げられていますが、そのレポートの書き出しでは、かつてのアルファの4Cを例にとり、車重約1tで250psがライトウェイト・スポーツカーの新基準だとされ、A110Sは車重が1110kgで292ps。

そこで重要とされていることはパワー/ウェイトレシオではなく、車体の「軽さ」であり、2t/500psでは断じてダメなものがあると強調されているのは大いに膝を打ちました。

〜で、同じ号には、DS3クロスバックE-TenseというEV車が同ガソリン車と比較され、続いてプジョーのSUV2008もEV車とガソリン車が比較されていますが、驚くのは、シトロエンでいうとC3並の小型車にもかかわらず、EVとガソリンの車重差はDS3で290kg、2008SUVで330kgにも達し、これは優に大人5人ぶんです。

私自身、ゴルフの整備時の代車でGTEというハイブリッド車を借りて乗った時、速いけど雰囲気が暗く硬直したような違和感があるのはなぜだろうと思って調べると、同じボディで340kgもの重量差があることに驚愕し、2018年4月3日に書きました。
未だにハイブリッドやEV車に興味が持てないのは、航続距離や充電の問題に加えて、このべらぼうな車重増も一因のように思うのです。
おまけに価格は普通エンジンの同型車より1.3〜1.5倍ですからね。

CO2排出ゼロ目標といいながら、そのエネルギーたる電気は火力発電などでCO2を排出して作られ、地球全体の車が現在より2〜3割重くなるというのは、それだけ道路も痛み、タイヤやパッドは減り、足回りはより強靭に作られ、必然的にコストは嵩んで廃棄物は増える、そうまでして本当にEV化が地球環境にプラスなのか、甚だ疑問です。

EVというのはどこか胡散臭くて、エンジンというすばらしいものをこの世から抹殺しようという壮大な企みのようで、どこか文化破壊に通じるものを感じるから、クルマ好きはそそらないんでしょうね。

シトロエンの正しい乗り方?

CGといえば、日本人自動車デザイナー永島譲二さんが担当する『駄車・名車・古車』というコラムがあります。
美大を出て、アメリカに渡り、その後はオペルやルノーで仕事をした後、BMWに入って5シリーズ(E39)や3シリーズ(E90)、Zロードスターの外観デザインを担当するなどの作品を残されている、傑出した日本人デザイナーで絵も素晴らしい。

今月号によると、永島さんは1980年代の終わりごろパリに住み、なんと個人売買専門誌で探してDSを所有しておられたとか。しかもこの方、新車でも中古車でも日常の足にこき使い、コレクションには興味ない由。

そこに綴られていたDSに対するフランス人の認識に仰天。
皆口をそろえて「あの車はコワれない(エンジンがトラクター並)」「(少し略しますが)ハイドロもまず壊れることはないし、壊れてもポンプを交換すれば事実上新車状態に戻り、経済的」「DSはデカくて人がたくさん乗れるだけが取柄の面白みのない車(えええ?!)だが、中古が安く信頼性が高いから学生に人気がある」などと、我々の崇め奉るDS像とはことごとく正反対のことが述べられていて、ただもう驚くばかり。

また操作が難しい半自動ミッションは、一見さんお断りのギクシャク当たり前の機構で有名ですが、フランス人によるお手本操作では「ふんぞり返るように上体の半分をドア側にあずけるような斜めの姿勢で座り、この世のことはすべて飽き果てたといった感じのかったるそうな手つきでぞんざいにカシャカシャと動かすと、DSはひとつもギクシャクすることなく滑るように快適に走った」とあります。
「要するに気にしなきゃいい、まじめに考えるからギクシャクするので、態度の悪い運ちゃんのようにテキトーに操作すればそれが一番で、ついでに人生なんてこんなものさと、鼻歌混じりに過敏なブレーキも踏む。そういういい加減なパリ野郎風のネジの緩んだ運転をすればちゃんと走る(一部略)」みたいなことが書いてあるのには衝撃を受けました。

この写真はネットからお借りしました。

それにひきかえ日本人は必要以上に車を大事にし、枝葉末節にこだわり、小さな傷や凹みでも速攻で板金工場に入れるし、乗り心地の変化にも一喜一憂、どこかちょっと壊れたりオイル漏れでも見つけた日にはこの世の終わりのように大騒ぎ、暖機はどうだ、赤信号ではDのままかNにするか、駐車時にはATのセレクターとパーキングブレーキどちらが先であるべきか等々、とにかく、パリ人のそれとは似ても似つかぬチマチマした乗り方。
私なんぞはさらにその上を行き、ワイパーを連続作動させるとガラスに傷がつく、ハンドルのいつも触る部分にはテカリが出てイヤ、果ては雨に日は汚れるから乗りたくないなど、上記の正統(かどうかはしらないけれど)シトロエン使いであるパリ人の雑でカッコイイ使い方にくらべると、すべてが滑稽なほど逆でなんとダサイことかと思いました。

シトロエンは車が変態なのではなく、日本人が自ら変態化しているフシがあり、パリでは今も昔も健康で強くて情容赦なくこき使われる道具であるようです。

カーグラの憂鬱

前回の続き。
カーグラの棚の整理を続けていると、周辺から、こんなものが出てきました。

2CVの取説で、車にはつけた状態でお譲りしているので、これはFBMででも入手したのか?
入手経路が自分でもよくわかりません。
西武自販の日本語版と英語版で、最後のページには配線図まで載っており、まるで「出来る人は自分でいろいろイジるんだろうから、はいドーゾ」みたいな感じです。
ちなみに私がもっていた、2台目の2CVの写真もありました。
ポルトガル製、最後期のスペシアルで、走行距離はわずか数千キロ。まだ新車の香りがする車でしたが、なにか大事なものが微妙に違っていたような後味が残っています。
1台目はかなり走り込んだグレーのチャールストンで、少々くたびれていたけれどこちらはフランス製で、乗り味からなにから、全体にとろんとしたやわらかさがありましたが、ポルトガル製は強いて言うならややキメが荒く「ジェネリック2CV」みたいな感じ。
ちなみに、整理しているのはカーグラを保存しているこの棚とその周辺。
定期購読を始めたのが中学のときからで、それから40数年、あとから買い足したバックナンバーと合わせると600冊近くになり、この写真の反対側にも100冊近くが侵食してきていて、いまだに毎月1冊ずつ増えています。
もはや昔のように、ページをめくるごとにワクワク胸を躍らせるような内容ではなくなり、さほど魅力もないけれど、これだけ長年続けてきたものを「止める」という決心がつけられず、惰性で買い続けているだけ。
カーグラには創始者の小林彰太郎さんに心酔した長年の読者が大勢いらっしゃる筈で、それは自分の自動車史の一部でもあり、捨てるには忍びずで、いずこも似たような状況だろうと思います。いっそ廃刊にでもなれば、サッパリするんでしょうが…。

なつかしい

長年モノが積み上がるばかりのカーグラの棚をなんとかしなくてはと、ついに腰を上げて少しだけでもと整理していたら、ホコリの中から懐かしい写真や物がでてきました。

昔はCCQ内でもフレンチブルーミーティング詣でが大いに盛り上がった時期があり、毎年のように自走で参加していましたが、これらはそのときの様子で、おそらく誰かからいただいたもの。

時期も場所も不明ですが、おそらく20年以上前じゃないかと思います。
雰囲気的に、そろそろ諏訪インターも近いというころでは?
長い旅の終盤、車山高原はもうすぐというあたりでしょうか?
一泊して、いよいよ朝の入場の様子。手前はまだ車が入っていませんね。
会場では、シトロエン関連のグッズを勝手にデザインして作って並べていると、ありがたいことによく買っていただきました。
これはそのひとつで、2CV専用の車検証入れ。20〜30枚作りましたが完売して、ひとつだけ自分用に保管していたのがヒョロッと出てきて、忘れていたので懐かしいです。
車検証入れじたいは本物で、どこだったか業者を探し当てて頼み込んで「白」を分けてもらいました。
FBMでは買ったものもいろいろあって、このビバンダムもそのひとつ。
座高が15cmちょっとぐらいで、全身ぷにょぷにょ、マシュマロのように柔らかいつくり。

何の仕業か?

「乗るたびに乗り心地が違う」というのは、AさんやThankさんだけでなく、ハイドロ経験者の方から異口同音に聞かれることで、私も自分の経験から同感です。
とくに、乗り始めの水に浮いたボートがスーッと沖に滑っていくような感覚は、ほどなく微妙に失われるし、イルカの背中にでも乗って回遊しているみたいな夢心地かと思えば、ドスンバタンと似つかわしくない一面も。
これは、C6でもXmでも、はるか昔を思い起こせばCXでも同様だった気がします。

それを長いことハイドロゆえの特性だと思い込んできましたが、これを意識しはじめると、実はコイルばバネの車でも、日によって、状況によって、乗り心地の違いは「微妙にある」ように感じます。

SさんのC5。

それが何によるものか、気温なのか、湿度や天候なのか、はたまた静電気云々が絡んでの現象なのか、それは私にはわかりませんが、もしかすると自動車のサスペンション全般が、多少の差はあっても同じ現状を抱えているのでは?という気も。
ただ、大半のドライバーは乗り心地に対して、シトロエン乗りほど絶えずそこに意識を向けているわけではないだろうから、あまり気づかないだけでは?

そこに気づいたのがトヨタで、ナンチャラテープというのもあながち気休めではないのかもと思ったり。
ハイドロの謎の現象のように感じさせるのは、あのガスとオイルのサスペンションが、その僅かな変化をよりセンシティブかつダイレクトに乗員に伝えやすい機構…ということはないのかなぁ?と思ったりするこの頃です。

CarPlay

C5エアクロスには従来型のCDプレーヤーやカーナビはなく、CarPlayといって手持ちのスマホをつないで使うというもの。今やこれが世界の潮流なんだそうですが、私はこの手の使い方が疎くて、却って面倒でかないません。

さらに、ケチなプランの我がiPhoneではカーナビも使えない!と愚痴っていたら、友人が勧めてくれたのが楽天モバイル。楽天は後発の不利挽回のため、ユーザーが目標数に達するまで事実上0円、通信無制限で1年間使えるという特典を謳って顧客獲得に躍起になっているとのこと。
1年経過後は2,980円/月となるものの、無料期間を含めていつ解約するにも一切のシバリはないらしく、とりあえず「車専用」と割り切ってこれをゲットしました。

思いがけなく我が手許にやってきたAQUOS sense3 liteとかいう自称シトロエン用スマホ。長いことガラケーで踏ん張っていた私が、この一年やそこらで、まさかの「スマホ2台持ち」になろうとは!こっちはCarPlay専用で実質タダだからまだ気も楽ですが、地下など場所によって繋がらないとかになると、やはり評価にも影響が出るでしょうね。
ちなみにCarPlayは正確にはApple CarPlayで、こちらはAndroid Auto、総称としてはミラースクリーンというようです。

iPhoneでさえ1年以上経ってもまだ満足に使えないというのに、アンドロイドとなると操作が異なり使いにくいといったらありません。自慢じゃないですが(一度たりとも)スムーズに操作できたためしがなく、ほとほとウンザリしています。
便利なものって、それを使いこなす能力がないと却って不便なもの。
ゴルフに乗って、好きなCDをポンと突っ込んで、何もせずにカーナビが当たり前のように表示されているのを見ると正直ホッとして「フツーのCDプレーヤーがほしいなぁ」と思うこの頃です。

余談ですが、福岡の楽天モバイルは、天神の元AppleStoreを居抜きで使っているような見た目は派手な店舗です。契約時の説明では自社の通信エリアがまだ他社に追いついていないが順次拡大されていくのでご心配なくということでしたが、なんと、その九州の基幹店がまさかの「圏外」でKDDIの通信網を拝借しているというのにはズッコケました。スタッフも「そうなんですよね~…」と苦笑したかと思うと、パッと話を変えられました。
さらに昨日の新聞によると、楽天は一年経過後も通信使用量が1GB以下なら0円にするという「禁じ手」に出るなど、大手の値下げにより苦境は今後も続く見通しだとか。

AliExpressから届いた第二弾。ドア内張りの足下は、乗り降りの際にどうしても靴先の蹴り跡がついてしまい、汚れだけでなくキズになってしまうことも多いですよね。それを防止するためのグッズで、炭素繊維?とやらのステッカーです。送料込み1台分4枚セットで2,118円でしたが、同じものがヤフオクで5,020円で出ていました。写真のかすかな斜線部分がそれですが、これを形に沿って気泡を入れないようにきれいに貼るのはかなり集中力を要する作業で疲れました。
AliExpressにはこういう他ではちょっと見ないようなアイテムが、望外の低価格で存在するのもクセになるところ。


AliExpress

お茶会でしばしば話題にのぼる[AliExpress]に初めて注文してみたところ、ちゃんと無事に届きました。
望外の安さはなによりの魅力ですが、相手はあの国だし、現物を手にするまでは不安もつきまといます。

AliExpressから届いたのはキーカバーですが、送料込みで600円台、国内で買えば3倍ぐらいしそうです。ご覧のようにまあまあちゃんとしたもので、近ごろのあのゴロンとしたリモコン付きのキーは使っているうちに変なテカリや傷にまみれてしまいますが、その防止にもなりそう。
右の赤いキーホルダーは車にサービスでついていたもの、小さなエッフェル塔はダイソーで見つけたもの。「へー!百均のものなんかつけるの?」と言われますが、私はそういうのぜーんぜん平気です。
AliExpressは低価格といい、へんな品揃えといい、ほかとは違う魅力があって、とにかく安いからダメモトでもついポチポチ押して注文してしまいます。最初が難なく届いたので、それに味をしめて調子に乗っていると、そのうち届かない被害に遭いそうですが。
はじめてのSUVは、乗っているぶんには見晴らしもよく楽チンでいいのですが、洗車となると状況は一変します。C6とは違った意味で全体に大きい上に、ルーフにはまったく手が届かず、比較的長身のほうの私でもまるで歯が立ちません。
かといって水に濡れたアルミ製の脚立の細い踏み段に乗ったり降りたりしていたら、そのうちきっと滑ったり転んだりしそうで不安があり、何かないかな?と思っていたら、IKEAに耐水性のちょうどいい踏み台があったのでこれを買いました。これなら長靴のまま比較的安全に使えてとりあえずよかったですが、なんであれ、踏み台がないとSUVの上部を洗うのまずムリということはよくわかりました。


雪の爪あと

今年の寒さは格別で、福岡にも大雪警報が発令され、先週は2日ほど雪が積もって夜中には銀世界となりました。

雪じたいは自然現象なのでしかたがないけれど、個人的にいやなのはその後です。
福岡は全国的にも稀なバス王国らしいのですが、路線バスは市内の至る所を網の目のように走っており、さらにこれが、いかなる天候であっても「運休しない」ことでも有名らしく、雪が降ると夥しい数のバスはチェーンを巻いて、道という道をジャラジャラと音を立てて走り回ります。

あの図体とすさまじい台数のせいで、滑らかだった道路はどこも痛み放題、ひび割れてグサグサになり、まるで鮫肌のように荒らされてしまいます。
数日前まではなかった微振動が車体に伝わり、ロードノイズははっきり増大。
かといって直ちに補修するでもなく、数年前の大雪で荒れた路面がどうにか元に戻ってきたと思ったらこの有様で、また元に戻るのに数年かかるのかと思うと…うんざりです。

写真ではわかりにくいと思いますが、路面はおせんべいのようにヒビだらけでガサガサ。
大型車のチェーンによるダメージはすさまじく、ロードノイズもだいぶ増えました。

これが代車?

今日、Yさんが珍しい写真を送ってくださいました。
私一人で見るのはもったいないので、許可を頂いてご紹介することに。

C5のスフェア交換など整備に出された折、代車として提供されたのが以下のC4で、こんな素敵な代車が用意されているとはなんとも羨ましい話です。

さらに、驚いたのはそのボディカラーで、こんなオシャレな色もあるのかと感動。
Kさんの黒のC4も精悍で素敵ですが、こちらはなんとも絶妙な雰囲気を醸し出しています。

横から見ると、まるでキュッと圧縮されたC6のようでもあり、いつの時代もシトロエンのデザインは冴えわたっていることがいまさらのようにわかります。

私は、車の色には強いこだわりがあると以前書きましたが、あらためてシトロエンのセンスに舌を巻きました。

この世のどこをさがしても、実用車がひしめくCセグメントで、ここまでシックなデザインの車が他にあるだろうかと思うばかり。
これがその工場みたいですね。
全スフェアを交換されたらしく、Yさんによれば無駄な動きがなくなってフラット感が広がり、タイヤのせいかと思われた不満までほとんど消滅した由、やはりスフェアは新しい状態に越したことはないようです。