シトロエンと私

子供の頃、何になりたいか?とは皆がよく聞かれる質問だと思いますが、僕の場合は「バスの運転手」と答えていたらしい。そのためか、小学生の頃から車には人一倍の興味を持っていたようで、夏休みに郷里の熊本から母の実家のある福岡に数週間滞在していた頃は板付の米軍キャンプからのアメ車に自然と目が引きつけられていた。箱崎の交差点を我が物顔で練り歩いているBuickとかCadellicとかの勇姿に単純に憧れたものです。中学時代には暇なときは銃と軍艦と車のスケッチをせっせと書いていたものです。高校時代には銃と軍艦は卒業し、もっぱらテイルフィンの着いたCadellic風の車を飽きずに描いていました。その後しばらく10年間ぐらいは車への興味が失せていましたが、車の免許をとった28才頃からまた車への興味が出てきます。同時に映画もよく見るようになり、フランス映画でアラン・ドロンの乗る車の挙動が特徴的で興味を引かれました。人が降りるとフワーンと車体が上に上がるのです。また人が乗るとググーと車高が下がります。ハイドロニューマチックというメカニズムは未知でしたが、素人ながらもただのバネのサスペンションではない事がわかりました。その頃から読むようになったCGでシトロエンというメーカーを知り、かつその頃の記事でGSを絶賛してあり、いつかは欲しいものだと心に誓ったものです。ただ、いろいろ本を読むとシトロエンは機械としての信頼性が低く、よく壊れるらしい。初心者が手を出すのは危険だと考えて「いつかはシトロエン」という気持ちでした。その頃、津屋崎の海岸線でGSがボンネットを開けて止まっているのを見て、クワバラクワバラと思ったものです。さて、CGを読むと、シトロエンがプジョーに吸収されて最初の車がBXという名前で出るらしい。スタイリングも内装のデザインも僕の好み、プジョーの血が入ったなら信頼性も向上したに違いないなどと(浅はかにも)考えてBXを購入する事にしました。CGによると、同時期に長期テストに購入したメルセデスの190Eよりも乗り心地、直進性ともにBXの方が優れているらしい。という訳でBXを買う事にし、富士モータースに試乗に行きました。試乗車は前期型でしたが、その頃ちょうどマイナーチエンジがあり、外見も内装もオリジナルデザインの改悪としか思えません。展示場のBXも新型に変わっています。まだ望むなら前期型も在庫があるかなとも思ったものの、いやいや見栄えはともかくメカ的には改善されているに違いないと考えて1987年式のマイナーチエンジ直後のBX(左ハンドル)を購入しました。今、2017年ですからちょうど30年前になるんですね。この30年間に、BX、CX、XM、C3、C6と乗ってきました。雑文、長くなったのでまた次の機会に。

シトロエンと私」への2件のフィードバック

  1. 人に歴史ありですね。
    kunnyさんとはCCQ設立時からの長いお付き合いですが、書かれていることは断片的には聞いたことがあるかもしれないけれど、やはり文章で書いていただけると明瞭でよくわかり、へぇぇ…そうだったのか…と思いました。
    子供の頃に好きだったものは、その人の生涯を通じて何らかの影響があるのでしょうね。
    私も小さいころは街で見かける大きくてゴージャスなキャデラックが高級車だと思っていたし、そのころ安価な輸入車としてVWビートルに一般人が乗るようになりました。
    私が生まれた頃、我が家の車第一号もビートルだったそうで、叔父もビートル、叔母もビートル、友達の家にもあったし、他にも知り合いが何人かビートルに乗っていて、当時は他の車に興味が無いほどビートルが好きでした。
    ゴルフには初代から乗りはじめ、シトロエンと並んでいまだにゴルフとの生活が続いているのは、考えてみたこともなかったけれど、もしかしたらその幼児体験せいなのかもしれません。

    続きを楽しみにしています。

    • chiracさん、コメントありがとうございます。
      VWビートルは40年以上前、尊敬する先輩が乗ってました。その頃、日本の知識階級の定番の自家用車でしたね。昔のコマーシャルで湖面に浮いたビートルの写真が記憶に残っています。

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